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15. 将来帰化検討の方

いつか将来的にずっと日本に住み続けたいと考えている外国人のため、また、まだぼんやりとではあるけれど、将来、帰化や永住権を取得して職業も自由に選べるようになりたいなと思っている外国人のためにお話しさせて頂きたいと思います。

 

現在、就労系の在留資格(ビザ)で日本に住まわれている外国人の方は、今持っているビザの内容でしか日本で働けませんし、1年とか3年とかの短いスパンで更新をしなければいけませんよね。

いつ不許可が出て国に帰らないといけなくなるか、または勤務している会社が倒産なんかした日には急に転職活動しようにも同じビザの範囲内で短期で就職先が見つかるとも限りませんよね。

 

そんな方は、今現在、または1年後とかではないにしろ、ご自身の将来5年後や10年後のことをちょっと考えてみてほしいなと思っています。

 

日本への帰化であれば、居住要件としては、5年間日本に住んでいてそのうち3年以上就労していれば要件を満たしますし、永住権取得であれば10年以上日本に住んでいてそのうち5年以上就労していれば要件を満たします。

帰化などは、たとえば日本の大学に4年間留学して、そのあと企業に就職した場合は、丸3年間勤務していれば帰化の居住要件を満たすことになります。

もちろん、帰化するためには居住要件だけでなく、他にも要件はありますが、犯罪も侵さずに普通に平穏に暮らしている外国人であれば、この居住要件を満たしていて、収入が手取りで18万円以上あればハードルは高くありません。

 

ただ、提出する書類や、いくつか注意する点がありますので、3年後、4年後に、安定して日本で暮らし、帰化申請をするかもしれない外国人には次のようなことに気をつけて暮らしていってほしいと思います。

 

①不用意に、連続して海外に旅行や帰国しないこと

5年間のうち連続して90日以上海外にいたり、1年間のうちトータル100日以上が意外にいる場合は、在留期間の中断となり日本に住んでいた期間がゼロクリアされてしまい、また1から居住期間の年数のカウントを始めないといけなくなります。

ですから、いくら自分は「5年間日本に住んでいます」という方がいたとしても、そのうち1年間海外にいらした場合は、5年間の要件は満たされず、日本に戻ってきた日から年数のカウントを改めてしないといけないことになります。

 

②年金や税金などをきちんと納めていること

こちら、会社勤めで、給与天引きの方は大丈夫だと思いますが、ご自身ででコンビニ等で伝票で支払っている方は注意が必要です。払っていない方は、帰化申請までの直近1年分は払うようにしてください。納税等の義務を果たしていない方は帰化申請自体できませんのでご注意ください。

 

③交通違反しないこと

犯罪をしないという意識はある方が大半だと思いますが、交通違反をしていても帰化できませんのでご注意ください。運転する方は特に、帰化申請の直近2年間のうち4回以上駐車違反やスピード違反などで行った方は申請できません。そういった方は2年後に帰化申請するしかありませんので今から注意したほうがいいと思います。

 

④転職のタイミングを気をつけましょう

転職回数にもご注意ください。もちろん、回数制限など帰化要件にはありませんし、キャリアアップしていて収入も年々上がっていることを証明できれば問題ないのですが、中には、安定して生計を営むことができていないと判断されるケースもあります。

また、こちらのほうが大事なのですが、転職して1年間は安定性の実績を積む必要があるため帰化申請はしないほうがよろしいかと思われます。もちろん転職して1年以内だけれどもどうしても申請したいというのであれば申請すること自体は構いませんが、不許可になるケースがほとんどです。

帰化申請後の1年間も転職をしないほうがよろしいでしょう。帰化申請後に転職された場合は、転職先の情報等の届出が必要になり、さらに審査項目が増えてしまい、審査が長引く場合が多いからです。ですから、帰化申請の前後1年間は転職しないことをおすすめいたします。

 

⑤日本語の能力を磨きましょう

国籍法には帰化要件として定められておりませんが、昨年2019年から、法務局の手引きに明確に記載されるようになりました。

日本国籍を取得した場合は、日本人となります。日常生活で全く日本語が話せない方を日本人として受け入れることはできないですので、帰化申請の審査の際に日本語のテストが行われます。(ただし、以下の通り、申請者の方が明らかに能力が高いと分かる場合、または管轄の法務局・審査官の裁量によりテストが実施されない場合もございます。)

高いレベルは求められておりません。小学校3~4年生レベルの読み書き、会話の日本語能力です。日本語能力が低いと思われた場合は審査の際に日本語のテストが行われますので、これからも日本で暮らしていきたいのであれば、これは付け焼刃でパスするようなことではありませんので普段から会話や簡単な漢字が書けるよう気を付けてみてください。

 

日本国籍を取得すれば、国家公務員でも警察でもどんな職業にも就くことができますし、民間で働いている方であれば違う職業への転職もビザの心配をせずに行えるようになります。

永住権取得の場合は国家公務員の職にはつけませんが、その他の職業であればビザのことを考えずに容易にできるようになります。たとえば、今まで料理人として働いていた人がエンジニアになったり、会社の事務員で働いていた人が起業して会社経営をしたりと。別の職種に変わる際に審査がなくなりますので、明日からでも職業を変えることができるようになります。

また、将来結婚して日本で家を買ったり、車を買ったりする際にローンも受けれるようになります。

 

今はまだ目先のことで忙しいかもしれませんが、もし日本を気に入ってくれて、これから先も日本に住み続けたいと思うかもしれない方は、今から、上記5つについて準備していったほうがいいと思います。たぶん、意識しないといけないのは、現在会社員の方であれば、①の海外に行き過ぎないことと、④の転職のタイミングくらいだと思いますので、そんなにハードルは高くないと思っています。

 

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